2026年 4月 4日(土)より
ポレポレ東中野ほか全国順次ロードショー
3月27日(金)~4月2日(木)京都シネマにて1週間限定で先行上映!
舞台挨拶の詳細は劇場HP、配給SNSをご確認ください
Introduction
自然と人がつむぐ神話
マリー・アントワネットが愛したとされる、ロココ時代の伝説の絹〈セヴェンヌ〉
神々しい白さと豊かな光沢。軽くて強い特性を持ち、世界一美しい絹と謳われた
幻になってから300年の時を経て、日本で蘇りました。
その伝統と技術を未来に繋ごうと、シルク産業の最前線にかかわる日仏の養蚕家、製糸・織物職人、
染色家、研究者や世界メゾンの取り組みを、3年の歳月をかけて取材しました。
かつて世界最高品質であった日本の養蚕技術。現状や海外からの視点を交え、
これまで明らかにされることのなかった匠の手仕事と技術、
天然素材で染抜かれた目が覚めるような色彩を余すことなく記録しました。
Narration
坂東玉三郎さんがナレーション
ー心で語る、絹の記憶と未来ー
語りは西陣織や丹後ちりめんにも造詣が深く、絹文化の伝承を早くから意識的に実現されている、歌舞伎俳優の坂東玉三郎さんが務めました。
シルクが辿った歴史と今を味わい深く、雅びなナレーションで包みます。
Trailer
Cast
ミッシェル・コスタ
養蚕家
下山 菊夫(故人)
養蚕家
リシャール・コラス
小説家・シャネル日本法人元会長
田茂井 勇人
丹後ちりめん織元「たゆう」田勇機業社長
木村 博之
帯屋捨松
高松 秀徒
古代染色研究所 染師
明珍 阿古
有職御鎧司
ダミアン・ロブション
富岡市観光協会
山科 言親
山科家30代後嗣
飯塚 哲也
農研機構 上級研究員
サビーヌ・ヴェルジエ
プレル工房輸出担当
中北 紘子
現代アーティスト
Staff
© 桂秀也
ナレーション
坂東 玉三郎
歌舞伎俳優
女方の最高峰として歌舞伎界を代表する名優。その美意識と繊細かつ格調高い芸は国内外で高く評価されている。歌舞伎のみならず、舞踊、演出、映画など幅広い分野で活躍。
2012年 重要無形文化財保持者に認定
2013年 フランス芸術文化章最高章「コマンドゥール」を受章
監督
佐藤 広一
1977年山形県天童市生まれ。監督作『世界一と言われた映画館』(ナレーション:大杉漣)が2019年に全国公開。『丸八やたら漬 Komian』(2021年/ナレーション:田中麗奈)、『紅花の守人 いのちを染める』(2022年/ナレーション:今井美樹)がある。現在、町家文化とその歳時記、歴史を追う『京町家 秦家の暮らし』そして、海外でも評価の高い盆栽をテーマにした『BONSAI—日本盆栽 小さな巨木—』を製作中。
プロデューサー
細尾 真生
1953年京都市生まれ。元禄元年(1688年)創業の西陣織製造卸業「細尾」の11代として生まれるも、大学卒業後は伊藤忠商事に入社。イタリア・ミラノのノートンズ社に出向後、82年に細尾に入社 2000年より代表取締役社長を務める。06年より海外市場展開を始め、西陣織の技術と素材を活かした広幅織物の開発に成功、11年からは輸出事業を本格的に開始する。
2020年に会長就任後も、織物の可能性を追求し、絹織物の源流となる養蚕や植物染色に関する研究と開発を進めている。
音楽
小関 佳宏
クラシックギターの奏者として国内外で多くのアーティストと演奏活動を行う。また、作曲家として映画や舞台の音楽を手がけ、これまでに12枚のアルバムをリリース。近年、オリジナル曲はTikTokにおいて世界中で利用され5億回以上の再生を記録。「ギターソロ曲集・久石譲」ほか、編曲を担当した楽譜も多い。映画「紅花の守人 いのちを染める」(2022年)に続き、今作「マダム・ソワ・セヴェンヌ」の劇伴音楽を担当。
録音・整音
半田 和巳
合同会社ハンダギケン代表。ドキュメンタリー映画『紅花の守人』、『丸八やたら漬』、『世界一と言われた映画館』等、映画関係のMAにも携わる。シンガーソングライター「半田技研」としても不定期に活動。
日仏翻訳字幕
池田 潤
1984年大阪府生まれ。京都大学大学院で修士号、パリ第四大学ソルボンヌで博士号取得(専門、フランス文学)。現在、白百合女子大学言語・文学研究センター客員所員、京都市立芸術大学非常勤講師。編訳書に『サント=ブーヴ評論選』(幻戯書房、2026年)
制作
川﨑 仁美
盆栽研究家、キュレーター。今作では制作と配給を担当。現在、佐藤監督と製作中の映画『京町家 秦家の暮らし(2027年完成予定)』、『BONSAI—日本盆栽 小さな巨木—(2029年完成予定)』ではプロデューサーを務める。音と映像の展覧会『BRAIAN ENO AMBIENT KYOTO』(2022年)では立上げの企画・制作、文化ディレクションを担当。
Comment
【山形国際ドキュメンタリー映画祭2025公式上映作品】
映画『マダム・ソワ・セヴェンヌ』
Madame Soie Cévennes
ナレーション:坂東 玉三郎 監督:佐藤 広一
プロデューサー:細尾 真生、高橋 卓也
音楽:小関 佳宏 制作:川﨑 仁美
製作:映画「マダム・ソワ・セヴェンヌ」製作委員会 配給:シネスコ
(2025年|日本・フランス|87分|カラー|ビスタサイズ|DCP)
特別協賛:京都染織文化協会、レオ財団、山形県蚕糸業会、ヴェオリア・ジャパン
協賛:大日本蚕糸会、最上町役場管理職会、Hosoo Collective
後援:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ、京都市、富岡市、新庄市、最上町、天童市
フランス、ロココの時代の肖像画家たちにとって、貴婦人のドレスの絹の光沢をいかにうまく描けるかは、重要な要素でした。 そして、あの、絹の、素肌にまとわりつく感触は人間の肌を美しく磨き上げました。 ただ、そのために、蚕の繭という夥しい"いのち"を頂いていることに思いをいたすとき、絹の貴重さは一層増すような気がします。
池田 理代子(漫画家・著作に「ベルサイユのばら」など)
かいこが透明感あふれる繊細で美しい織物に変身していく 驚嘆すべき「魔法」の世界だ
椎名 誠(作家、写真家、映画監督)
今後どのような新しい繊維が出現しようとも 絹は不滅のものだと私は信じています
坂東 玉三郎(歌舞伎俳優)
丹念に構成されたこの映画自体が、まるで絹織物のよう。 ついスクリーンを手で触りたくなりました
長岡 弘樹(小説家・著書に「教場」「波形の声」など)
かつて世界の国々を興した産業として教科書で教え込まれていた養蚕と製糸が、ここまで絶滅危惧の淵に追いやられているとは、考えたこともなかった。その学びに加えて、はるかパリと京都、そのほかの土地を結んで、養蚕と製糸の歴史を絶やさぬよう身を削る人びとの、祈りにも似た営みと、その使命感と悦びをたたえた表情が、清々しい印象を残す。折り目正しい玉三郎さんの語りも味わい深い。
樋口 尚文(映画評論家・映画監督)
伝説の絹(セヴェンヌ)について、全く無知な小生のような観客にも、心地良く、至福の気分が伝わってくるのは、何よりも、これまでの佐藤監督の作品と同様に、繊細で心優しい視線によって描かれているからだろう。必見‼
野村 正昭(映画評論家)
目の前の王朝の鎧は時を越えて力強く甦っていました。その一本一本、一色一色が、幻の絹「セヴェンヌ」からできていると知り、長い歳月を育み紡いできた多くの手と宿る思いを感じました。無垢だからこそ、すべてを内包しすべてを表すことができる「セヴェンヌ」。それはフランスと山形をつなぐ美しい物語。あなたもこの物語のひとりになってください。
池坊専好(華道家元池坊次期家元・紫雲山頂法寺 六角堂副住職)
自然療法を通じて、生命の尊さと自然との共生に目覚めた経験から、日本の伝統文化や宮廷文化に宿る、自然と共にある精神や祈りに深く心を動かされてまいりました。 繭を育て、絹を紡ぐ営みは、まさに祈り── 目に見えぬ美の積み重ねこそが、日本文化の核であり、未来へと受け継ぐべき魂のかたちだと感じています。 「マダム・ソワ・セヴェンヌ」は、フランスと日本、ふたつの土地に息づく失われゆくものへの祈りを静かに紡ぐ、美しき"再生"、絆の物語。この作品が、いのちと文化を敬う心を世界中に呼び起こし、美と精神が共にある社会への光となりますよう、心より応援しております。
廣瀬 貴子(日本文化支援者・自然療法実践・投資家)
日仏の養蚕交流を通して、自然と人間との深い関わり、持続可能な産業の真の姿を描き出すドキュメンタリーです。
吉岡 洋(京都芸術大学文明哲学研究所所長・著書に「AIを美学する」など)
この映画のプロデューサーである細尾さんは、甲冑について、美しい絹の物語があると常々純真に語られていました。その全容をこの映画で知り、また、あることに結びつきました。 2023年、私はシャネル・ネクサスホールで写真展を開催した際にシャネルから多くを学びました。劇中でシャネル日本法人元会長のコラス氏が述べているように、シャネルは女性が窮屈な時代から身にまとう服で自由への解放をもたらしました。そして、真逆である身を守るための甲冑もまた、美しい絹が必要だったように、「本物であるための最強のアイテム」として、お蚕様の働きは欠かせなかったのです。 日本とフランスが誇る最も美しい伝説の絹「セヴェンヌ」の物語が後世にも続くように多くの方にこの映画を観てほしいと思います。
安珠(写真家・元パリコレモデル)
久しく上質な絹の肌触りを経験していないことに気付く。 養蚕産業が消失されていくことは、その感覚の経験が消失されていく事にほかならない。 5000年も続いている蚕と人間の関係を考えるとき、蚕の神秘性だけではなく、生命全体の末席にいる我々人間を含めたツリー・オブ・ライフの神秘性にただただ戸惑うほかない。
ヴィヴィアン佐藤(美術家、ドラァグクイーン)